宮島観光情報
国際平和都市として世界から注目される広島。その広島最大の観光地 世界文化遺産、そして日本三景でもある 「安芸の宮島」の最新観光情報です。
大鳥居は2022年12月にリニューアルしました
◆宮島・厳島神社と大鳥居について
「宮島(みやじま)」は、広島県の西の端 廿日市市にある島です。「宮島」もしくは「厳島(いつくしま)」とも呼ばれます。この「宮島」と「厳島」の呼び名についての明確な使い分けの基準はなく、国土地理院は「厳島」の名称で、林野庁、環境省は「宮島(みやじま)」の名称を用いています。一般的には「宮島」と呼ばれることが多いです。ちなみに住所は「広島県廿日市市宮島町」となります。
宮島のある廿日市市の隣の大竹市は山口県との県境です。広島駅から山陽本線下りで28分ほどの「JR宮島口駅」で下車、フェリーに乗換えてお約10分ほどで着きます。
「安芸の宮島」とも呼ばれ「松島」と「天橋立」と並ぶ日本三景の一つにも数えられます。平成8(1996)年12月にユネスコの世界文化遺産に「厳島神社」としても登録されており、外国人観光客も多く、Trip Advisor の「外国人に人気の日本の観光スポット」にも毎年上位に入っています。
ちなみに、2020年の「外国人観光客が選んだ!行って良かった「日本の観光スポット」TOP20」では、宮島が1位に選ばれていました。
1位 宮島(広島)
2位 平和記念資料館(広島)
3位 松本城(長野)
4位 東京ディズニーシー(東京)
5位 美ら海水族館(沖縄)
外国人観光客が選んだ!行って良かった「日本の観光スポット」TOP20
https://rtrp.jp/articles/4636/
◆宮島のおすすめの観光シーズン
宮島が多くの観光客でにぎわうのは、何といっても秋(10月~11月)です。特に11月中旬は紅葉谷公園が真っ赤に色づき、ホテルの予約をとるのもなかなか難しい時期とされています。また春は3月下旬から4月の頭にかけての桜のシーズンもおすすめです。
◆大鳥居の潮位について
有名な厳島神社の大鳥居は、潮位によってその姿が大きく異なります。満潮の時は海に浮かぶ美しい大鳥居が、干潮の時は鳥居の足元まで歩いていくことができますので、真下から見上げる壮大な姿を見ることができます。潮の干満は約6時間ごとに変わりますので、時間があれば是非どちらの大鳥居も見てみましょう。また夜は23時くらいまでライトアップしています。宮島発のフェリーの最終便が22:14なので、それ以降は宮島島内のホテルや旅館に泊まった方しか見ることができない貴重な体験となります。ライトアップされて夜の海に浮かび上がる神秘的な大鳥居を是非ご覧ください。
◆宮島へのアクセス
・電車
広島駅よりJR山陽本線下りで約28分「JR宮島口駅」で下車。そこから駅正面にあるフェリー乗り場で旅客船に乗り換えて約10分で宮島に着きます。広島駅から広島電鉄で広電宮島口駅まで来ることもできます。広電広島駅から広電宮島口駅は約1時間です。
・マイカー
高速道路を使って車で宮島に来られる場合、大阪方面からだと「廿日市IC」で降りて国道2号線を下って約10分ほどで宮島口に着きます。九州方面からだと、大野浦ICで降りて、やはり国道2号線を上り約5分で宮島口に着きます。
宮島島内にはほとんど駐車場がありません。宮島の中の道も時間によって通行禁止の道や狭い道が多く、慣れていないとなかなか運転できません。宮島のホテルや旅館に泊まる場合は、駐車場を持ち合わせている宿であれば問題ありませんが、もし駐車場がなければ、本土側(フェリー乗船前)の宮島口フェリー乗り場周辺の駐車場に停めておきましょう。料金はあくまで目安ですが、1日1000円、1泊2日で2000円です。フェリー乗り場から離れれば少し安くなる駐車場もあります。シーズンや曜日によっても料金が変動しますので、駐車する際に必ず確認しましょう。
宮島口駐車場情報
・フェリー
フェリー会社はJR西日本宮島フェリーと宮島松大汽船の2会社が運行しています。どちらに乗っても着くところは同じです。始発と終便の時間が異なりますので、往復でチケットを買うときは気をつけましょう。
http://jr-miyajimaferry.co.jp/
http://miyajima-matsudai.co.jp/
アクアネット広島
・瀬戸内海汽船
広島港(宇品港)やグランドプリンスホテル広島前より宮島まで高速船で渡ることも出来ます。宮島航路に比べると便数が少ないので、気を付けましょう。
広島↔宮島高速船
・世界遺産航路
平和公園(原爆ドーム)と宮島を最短時間で結ぶ高速船です。広島市内の川を通るので、潮位によっては運行しない時間があります。
アクアネット広島
各施設のご案内
宮島と言えば海に浮かぶ「大鳥居」と「厳島神社」ですが、それ以外にもたくさんの見どころがあります。せっかく宮島に来たのだから、ぜひいろんな場所に足を運んでみましょう。
◆嚴島神社と大鳥居
言わずと知れた宮島のシンボルといえばやはり「大鳥居と厳島神社」です。全国に約500社ある厳島神社の総本社です。大鳥居の高さは約18メートルで、ほぼ奈良の大仏と同じ高さです。この大鳥居は現在のものが8代目に当たり、明治8年7月に完成したものです。過去の大鳥居は白い色をしていたり、今の大鳥居よりもはるかに大きなものもあったと言われています。
厳島神社の創建は、推古天皇元年(593年)、当地方の有力豪族・佐伯鞍職が社殿造営の神託を受け、御笠浜に市杵島姫命を祀る社殿を創建したことに始まるとされます。「イツクシマ」という社名も「イチキシマ」が転じたものとする説があります。
厳島神社の祭神は次の3柱「宗像三女神」と総称されます。
・市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
・田心姫命(たごりひめのみこと)
・湍津姫命(たぎつひめのみこと)
(※宮島観光協会サイト参照)
厳島神社昇殿初穂料
大人300円、高校生200円、中・小学生100円
※団体料金あり
開門・閉門
シーズンにより異なる
厳島神社公式HP
◆五重塔
厳島神社の入口近くから見上げる位置にあるのが、こちらの朱色の五重塔です。応永14年(1407)に創建されたと言われています。現在は国の重要文化財に指定されています。もともと大聖院の子院である金剛院に属していましたが、明治の廃仏毀釈の時に厳島神社の所属とりました。塔の中は一般公開されておらず中に入ることはできません。五重塔が建つ丘を塔の岡と呼び、毛利元就と陶晴賢(すえはるかた)が戦った厳島合戦では、ここに陶軍が陣を張った場所とされています。
(※宮島観光協会サイト参照)
◆豊国神社(千畳閣)
豊国神社(ほうこくじんじゃ、とよくにじんじゃ)。天正15年(1587年)、豊臣秀吉が戦歿将兵の慰霊のために大経堂として安国寺恵瓊に命じ建立した、本瓦葺き入母屋造りの大経堂です。秀吉の死により,天井の板張りや建造物の外構など未完成のまま現在に至ります。なお、豊国神社の社号は秀吉が死後に神として崇められるようになった神号(しんごう)である「豊国大明神」(ほうこくだいみょうじん)に因んでいます。別名を「千畳閣(せんじょうかく)」とも言いますが、実際は畳857枚分の広さだそうです。
(※宮島観光協会サイト参照)
豊国神社昇殿料
大人100円、高校生100円、中・小学生50円
開門・閉門
8:30~16:30
◆大願寺
正式な呼び名は、亀居山方光院大願寺。厳島神社出口付近にある高野山真言宗の寺院です。日本三大弁天の一つとされ、厳島の龍神、弁財天様を守護される龍神が祀られています。創建年代等については不詳ですが、寺伝によれば平安時代初期に空海によって開かれたとも伝えられれていますが、一説によれば鎌倉時代初期の建仁年間(1201年 - 1204年)了海によって開かれたとも伝えられています。明治の神仏分離令までは厳島神社の普請奉行として寺院の修理・造営を一手に担い、千畳閣、五重塔、多宝塔などから形成される厳島伽藍の中心をなしていました。境内には伊藤博文によって植えられた根元から9本に広がった松(九本松)がありましたが、松くい虫の被害で、令和2年12月に内4本を伐採しております。
(※宮島観光協会サイト参照)
開門・閉門
8:30~17:00
◆宝物館
厳島神社出口正面に建つのが昭和9年(1934年)に開館した宝物館です。厳島神社では、平家納経をはじめ、刀剣類、鎧兜、能・舞楽の装束や面、絵扇、絵馬、絵画など、奉納された美術工芸品や史料など約4500点を所蔵しており、うち130点余りが国宝・重要文化財に指定されています。国宝ではありませんがその一部がこちらの宝物館に展示されています。
(※宮島観光協会サイト参照)
宝物館拝観料
大人300円、高校生100円、中・小学生50円
開館・閉館
8:00~17:00
◆多宝塔
厳島神社出口近くの高台に建つ15.46メートルの高さの塔。別名「二重の塔」とも呼ばれます。1523年に僧周歓が建立したとされるこの多宝塔は、重要文化財に指定されています。ご本尊の薬師如来像は、明治の神仏分離で大願寺に移され、現在も大願寺に安置されています。多宝塔一帯はあせび歩道と言われ、宮島随一の桜の名所でもあります。
(※宮島観光協会サイト参照)
◆清盛神社
厳島神社出口より西の松原をさらに西に歩くと見えてくるのが「清盛神社」です。その名の通り、平清盛をお祀りした神社です。昭和29年創建された、厳島神社の境外末社です。毎年3月に行われる「春を呼ぶ 宮島清盛祭り」の終点がこの清盛神社です。
(※宮島観光協会サイト参照)
◆大元神社(大元公園)
戦国時代、大永3年(1523)造営。屋根が異例の長板葺で、中世の絵巻物には見られるが、に類例を見ない日本唯一の「六枚重三段葺」の建物である。本殿内陣にある玉殿(ぎょくでん)には嘉吉3年(1443)の墨書があり、現在の社殿より古い。また、社殿の彫刻の一部も現在の社殿以前の建物からの再利用と考えられている。大元神社は本社の厳島神社より古い鎮座と伝えられている。
(※宮島観光協会サイト参照)
◆大本山 大聖院
宮島にある寺院で最も歴史が深いのが、真言宗御室派(総本山仁和寺)の大本山大聖院です。空海が唐より帰朝後宮島に渡り弥山にて修行なされ、西暦806年(大同元年)開基。皇室との関係深く、鳥羽天皇勅命の祈願道場として、また明治天皇行幸の際の宿泊先に、さらには秀吉が茶会を開いたこともある格式高いお寺です。
(※宮島観光協会サイト参照)
◆宮島歴史民俗資料館
江戸時代後期から明治期にかけて醤油の醸造を営んでいた豪商 旧江上家の主屋と土蔵を展示施設の一部に利用し、厳島神社や平清盛の魅力、そしてそれらを背景に独特の文化を育んできた宮島の歩みを分かりやすく伝える資料館です。その一部は国の登録有形文化財となっています。
(※宮島観光協会サイト参照)
宮島歴史民俗資料館拝観料
大人300円、高校生170円、中・小学生無料
※シニア割引、団体料金あり
開館・閉館
9:00~17:00(最終入館16:30)
宮島歴史民俗資料館
◆みやじマリン(宮島水族館)
厳島神社出口よりさらに西へ徒歩5~6分程進むと見えてくるのが「みやじマリン(宮島水族館)」です。珍しいスナメリやタチウオの展示、人気者のカワウソやアシカショーも。ペンギンと触れ合うこともできる、家族で楽しめる水族館です。
みやじマリン(宮島水族館)入館料
大人(高校生含む)1420円、中・小学生710円、幼児400円
※団体料金あり
開館・閉館
9:00~17:00(最終入館16:00)
みやじマリン(宮島水族館)
◆平清盛像と日本三景碑
宮島厳島神社といえば、平清盛ですよね。平家物語では悪人として描かれており、源氏に敗れた平家の領袖というマイナスなイメージですが、今日の宮島にとっては大恩人です。その当時、瀬戸内海の制海権を有し、中国と日宋貿易を行い、海上交易を進めたことも、大きな功績です。すぐ近くにあるのが、日本三景碑です。
(※宮島観光協会サイト参照)
◆紅葉谷公園
弥山の麓にあり、その名の通り紅葉のシーズンは特に美しく多くの観光客であふれています。紅葉谷公園入口の紅葉橋周辺は、イロハカエデなどが真っ赤に燃えるような姿を見せてくれます。近年ではこの紅葉橋周辺でご婚礼のフォト撮影が行われているのをよく見かけます。
◆宮島ロープウェー(弥山山頂)
紅葉谷公園の中にある「紅葉谷駅」より「獅子岩駅」までを運んでくれるロープウェー。宮島の宿 岩惣 前より紅葉谷駅までの無料送迎バスも出ています。弥山(みせん)山頂付近には「弥山七不思議」と呼ばれる伝説が言い伝えられています。trip advisor などの効果もあり外国人観光客も含め登山客が年々増えています。ロープウェーを使わずに徒歩で弥山山頂まで登ることもでき、主に大聖院コース、紅葉谷コース、大元公園コースの3つがあります。
大人往復1840円、大人片道1010円、小人往復920円、小人片道510円
※小人は6歳~12歳
※団体料金あり
営業時間
シーズンにより異なる
宮島ロープウェー
◆表参道商店街(清盛通り)
宮島桟橋から厳島神社へと続く300mほどの通りに、約70軒のお土産屋さんや飲食店が立ち並ぶ、宮島のメインストリートです。揚げもみじや焼き牡蠣の他、穴子ちくわ、牡蠣カレーパン、コッペパンにジェラート、宮島ビールに牛まん、穴子まん、などなど、全部食べようと思っても食べきれないでしょう。
ちなみに、「レンタルきもの みやじま小町」もこの通り沿いにありますよ。
◆町家通り
表参道商店街と平行に並ぶ、かつての宮島のメインストリートが町家通りです。華やかな表参道商店街とは少し違った、昔の宮島島民の暮らしぶりがうかがえる、落ち着いた雰囲気漂う通りです。ギャラリーや酒屋、鮮魚店などが立ち並び、伝統的な町家建築の道をのんびり歩くと、やがて目の前に五重塔が見えてきます。
◆宮島大杓子
伝統工芸である宮島細工を後世に遺すとともに、杓子発祥の地である宮島のシンボルとして2年10カ月の歳月をかけて制作された長さ7.7メートル重さ2.5トンの大杓子です。
表参道商店街から、etto宮島交流館(宮島まちづくり交流センター)へ移転・展示されています。
◆包ケ浦自然公園
澄んだ空気と豊かな緑の中でスポーツやアウトドアレジャーを楽しめるシーサイドパーク。美しい白浜に面した園内には、自然林を生かしたキャンプ場や家族用・団体用のケビン、野球・ソフトボール・サッカーなどに利用できる運動広場やテニスコート、バーベキューハウスなどを完備。また夏は海水浴、それ以外の季節は磯釣りも楽しめます。
包ケ浦自然公園
◆etto(エット)
宮島の玄関口、宮島口に2020年4月にOPENした商業施設です。宮島に渡るフェリー乗り場と一体となっており、1Fがお土産や雑貨、2Fが飲食店です。1Fのお店では、定番のもみじ饅頭から、洋菓子、広島のお土産など12店舗。営業時間は11時から19時までです。2Fはお好み焼きやラーメン店等の4店舗。営業時間は1Fよりも1時間長い、11時から20時までです。ちなみに「えっと」とは広島弁で「たくさん」という意味です。同じフェリーターミナル内には、廿日市市のお土産などをたくさん販売している「はつこいマーケット」もあります。
主な宮島の行事
宮島ではさまざまな行事が年中行われています。各季節のイベント情報をまとめてみました。
◆節分会・福豆まき(2月3日)
正式には「節分厄除開運星祭」と呼ばれている。大聖院で行われる、厄除け開運行事で、福豆・福餅撒きを行い福を授けます。「福豆」は、白い紙袋に入っており、この中には後から交換できる景品交換券が入っています。
場所:大聖院
時間:11:00から
◆宮島かき祭り(2月の第2土日)
宮島牡蠣の格安料理コーナーや牡蠣の直送・直売、特産品コーナーなどが行われます。冬の味覚といえばやはり「かき」!「宮島かき祭り」は、広島県内で最初に開催された「かき祭り」です。毎年、かきが一番おいしくなる2月の第2土・日に開催しています。「かきのせいろ蒸し」・「かきの土手鍋」・「かき雑炊」・「かきフライ」・「かき入りお好み焼き」・「かき卵汁」など宮島かきをふんだんに使った、多種多様なかき料理が格安で味わえます。この他、かきの直売コーナーは価格の安さと鮮度の良さで人気集中!地方発送コーナーもご利用下さい。また、多くの直売コーナーも設けています。ステージでは「和太鼓」等で宮島かき祭りを盛り上げています。
場所:宮島桟橋広場
時間:両日とも、午前10時から 午後3時頃まで
◆みやじま雛めぐり(3月下旬~4月上旬)
宮島は古来より歴史にその名を刻み、様々な偉人、文化人たちそして多くの観光客を迎えてきた島。島にはそのお客様を迎える為に土産物・木工などの商工業が発展しました。島の商家や一般家庭には、江戸・明治・大正・昭和とその繁栄を裏づけるような豪華な「お雛さま」が残っています。その宮島に古くから伝わるお雛さまを町内の旅館や商店に展示します。“宮島の魅力”を充分にお楽しみ下さい。
※ピンクの「のぼり旗」が立っている協賛会場でお雛さまが展示されています。
場所:宮島町内各所にて
◆春を呼ぶ 宮島清盛祭り(3月下旬)
宮島の繁栄の礎を築かれた平清盛公の遺徳を偲び、“平家一門の厳島神社参詣行列”をモチーフとした「清盛まつり」を行います。また、平家一門の武将や、公達、白拍子や物詣姿など、様々な役柄はホームページ等からお申し込みいただいた皆様に扮していただいております。桜の開花も間近な春の宮島で清盛公一行の“平安絵巻”をお楽しみください。
場所:宮島桟橋前広場清盛像前→厳島神社→清盛神社
時間:行列出発 午後1時
◆大聖院 火渡り式(4月15日、11月15日)
宮島の火渡り式は、真言宗御室派大本山大聖院の年中行事で、正式には毎年4月15日の『三鬼大権現春季大祭』と11月15日の『秋季大祭』の年2回執り行われ、また、「火渡り神事」とも呼ばれています。この火渡り式は真言密教の秘法儀式で、貞観[じょうがん]年間(832~909)聖宝理源大師[しょうほうりげんだいし]が日本七霊山の一つ大和峯山『醍醐寺』で山岳修行中、柴(山に生えている小さい雑木)で護摩秘法を行い、毒蛇を退治したことが始まりとされています。弘法大師の弥山での修行以来1200年間燃え続けている「消えずの霊火」から移された霊火を炉壇に点火すると、檜の青葉は白煙を上げて天に昇り、やがて火柱となります。まずは大導師が渡り、それから僧侶・山伏・信者・参拝者の順でそれぞれの願望成就を唱えながら素足で渡ります。「心頭滅却すれば火もまた涼し」とは言うものの、歯を食いしばる人、足を浮かばせて歩く人、平静さを装う人などさまざま。
場所:大聖院
時間:午前11時から
◆桃花祭(4月16日~18日)
平清盛によって京の都から宮島に伝えられた舞楽とは、雅楽による舞踊のことで、陵王[りょうおう]・納曽利[なそり]・萬歳楽[まんさいらく]・延喜楽[えんぎらく]など二十数曲が、12世紀後期より今なお厳島神社に伝承されています。舞楽は、インド・ベトナム・中国・朝鮮半島などから伝わりましたが、現在では、日本以外には存在していません。発祥の地インドはもとより中国、朝鮮半島にも現在は残っていません。日本では宮内庁、大阪にある四天王寺、そして宮島の厳島神社ほか数カ所に残るのみとなっています。
場所:厳島神社
時間:午後5時から
◆管弦祭(7月下旬)
平安時代に都では、貴族が池や河川に船を浮かべ、優雅な「管絃の遊び」をしておりました。厳島神社を造営した平清盛はこの遊びを厳島神社に移し、神様をお慰めする神事として執り行うようになりました。従って河川でなく瀬戸の海を舞台に雄大に繰り広げられるダイナミックな平安絵巻を思わせる海に囲まれた宮島ならではの優雅な祭りとなりました。大阪の“天神祭”、松江の“ホーランエンヤ”とともに日本三大船神事にかぞえられる厳島神社最大の神事です。
場所:厳島神社及びその周辺の摂社
時間:午後3時から
◆玉取祭(8月中旬)
若者が海中で宝珠を争奪します。玉取祭の起源は、天正年間に京都仁和寺で行われていた「延年の舞」であるといわれている。厳島神社本殿と大鳥居の間の海上に櫓を組み、天井から宝珠を吊るす。満潮を期して、若者達が一斉に海に飛び込み、肩車を組んで空中の宝珠に飛びつく争奪戦を繰り広げられる。何度か飛びつき宝珠を海に落とすと、今度は海中での争奪戦が始まる。そして、最後に宝珠を手にした若者が注進所に宝珠が投げ入れると、本殿の太鼓が鳴り玉取祭は終了する。宝珠の落とし主と取り主は、幸運が約束されるといわれている。
場所:厳島神社
◆宮島ローソクまつり 萬燈会(9月中旬の金~日曜日)
鎮魂と世界平和の祈りをこめて燈明を献じ、法要とコンサート(初日午後7時から、2・3日目午後6時30分から)を奉納。供養物の一つである燈明を供養することによって罪障を懺悔して四恩(三宝、国家、父母、衆生)に報する法要で燈明を仏に献ずることの功徳は広大であり世を照らし、闇を除き、智恵、福徳、涅槃を得ると言われています。真言宗では天長9年(832)弘法大師空海が勅許を得て高野山で萬燈会を勤修したのが始まりと伝えられています。
※拝観無料
場所:大聖院 観音堂
時間:午後6時から 午後9時
◆菊花祭(10月15日)
平清盛によって京の都から宮島に伝えられた舞楽とは、雅楽による舞踊のことで、陵王[りょうおう]・納曽利[なそり]・萬歳楽[まんさいらく]・延喜楽[えんぎらく]など二十数曲が、12世紀後期より今なお厳島神社に伝承されています。舞楽は、インド・ベトナム・中国・朝鮮半島などから伝わりましたが、現在では、日本以外には存在していません。発祥の地インドはもとより中国、朝鮮半島にも現在は残っていません。日本では宮内庁、大阪にある四天王寺、そして宮島の厳島神社ほか数カ所に残るのみとなっています。
場所:厳島神社
時間:午後5時から
◆大願寺 火渡り儀式(11月3日)
不動明王は「教令輪身」[きょうりょうりんじん]ともいわれ、大日如来の化身として仏教に人々を導く使命をもっておられます。怒りの表情で火焔を背負い、右手に宝剣、左手に羂索[けんさく]を持っておられます。どれもが煩悩を焼き尽くし、切り裂き、縛り上げてしまうという法具です。あえて激しい姿を見せることで人々を懺悔させると共に、迷いの淵から救い上げようという慈悲の心もお持ちです。この不動明王をご本尊として修法する柴灯護摩は、天下泰平・密教紹隆・万民豊楽・五穀豊穣を祈念し、併せて参拝者の皆様の除災招福・諸願成就・心願成就を祈願する大護摩です。また、その後の火渡り儀式は、不動明王に帰依し、願望成就の功徳をお持ち帰りいただく儀式です。
場所:大願寺 護摩堂前
時間:午後1時から
◆鎮火祭(12月31日)
火難除けの神事。町内各所より大小様々な“松明”[たいまつ]約1,000本が持ち寄られ、年の瀬の宮島を彩ります。江戸時代までは『晦日山伏(つごもりやまぶし)』と呼ばれ、山伏が取り仕切る町内の行事であったが、明治維新後は、厳島神社行事となりました。神社祓殿で斎火(いみび)を灯した祭壇を設け、斎主が祝詞を済ませた後、松明に火を移し御笠浜に設けた斎場の大束に火を移します。そして、大束から大松明に火を点けます。一方、宮島の町民は20~30人でかつぐ大松明から、50cm程度の小松明まで様々な大きさの松明を作り、夕方御笠浜に集合します。御神火を点け消火した小松明は家に持ち帰り、神棚にお供えして1年間の火難避けの護符にします。昔は、御神火を点けたまま家に持ち帰り、元旦の煮炊きの火にしていたようです。また御神火を点けた大松明は、「たいまつ、ヨイヨイ。たいまつ、ヨイヨイ。」の掛け声をかけながら威勢良く御笠浜を練り歩きます。御笠浜は、文字通り火の海と化します
場所:御笠浜
時間:午後6時から